「必要とする」ってどう言う?
多くの物事は、それがとるにたりないものかどうかは関係なく、何かしらの「必要」のために存在していたり、何かを行っているはずです。少なくとも、私はそう信じています。英語でも、「〜が…を必要とする」という形で何かしらの必要性を説明する機会が多いと思います。今回はそうした「必要とする」という表現について取り上げてみたいと思います。
need
助動詞としても使えるneedですが、動詞としてもそのまま「必要とする」というふうに使えます。
require
続いての「必要とする」はrequireです。ほとんどの場合、requireはneedと置き換え可能ですが、requireのほうがやや「意思」を伴って何かしらを必要とする場合に用いられるようです。たとえば、This job requires patience, but it doesn't need it.という例文を考えるとわかるかもしれません。「この仕事は忍耐が必要だ」と、必要性について言及しているのはその文の語り手です。その仕事は語り手にとっては忍耐が必要なのです。一方、その仕事自体は忍耐を必要としません。なぜなら、仕事自体はつつがなく完了されればいいわけで、その仕事を行う人に忍耐が必要かどうかは問わないからです。こうして考えると、requireとneedの違いがわかってきそうです。
また、requireはラテン語の語源re(繰り返して)とquaerere(求める)に由来します。このあたりにもrequireが何らかの「意思」を暗に示しているのがわかるかと思います。
involve
「関わる」と訳されることの多いinvolveですが、必要性に言及するときにも使える動詞です。必要性を説く場合、日本語だと「(必要性を)伴う」という訳がぴったりかと思います。
entail
involveとほぼ同じ意味を持つentail、こちらはより「必要」に特化した動詞です。involveが「必要」だけではなく、「関係」の意味も含むのに対してentailは必要性とか論理的帰結を表現するのに使われます。
necessitate
necessitateはMake (something) necessary as a result or consequence.という意味で、多くの場合needと置き換え可能です。「何かしらの結果、これが必要になる」というニュアンスで必要性を表現するのに使われます。
call for
call forはcall for a meeting(会議を求める)などのように、「求める」「要請する」「呼びかける」などの意味がありますが、そこから転じて「必要とする」という表現にも使えます。
まとめ
ここでは「必要とする」という動詞の表現を見てきました。英語では「必要である状態」を形容詞などで表現することもたくさんあり、いつかそうした表現も見ていきたいと思います。